My Instrument / PIANO


YAMAHA C3 Grand Piano

子供の頃から、将来どんなに小さな家に住んでいたとしても、その下で寝る事になってもいいから自分で稼いだお金でグランドピアノを買うと決めていた。それが現実の事となって購入したのがこのピアノ。ギターもそうだが、ピアノも手作りによるものだから、1台1台音が全然違う。木も違えば、店頭に並ぶまでの環境も違うからだという。銀座にあるYAMAHAと山野楽器、それぞれに在庫していた同じ型番のピアノを10台近くも弾き比べて音が一番好きだったのがこれだった。店の売主が印象的な事を言っていた。「ここにある新品のピアノはいわば赤ん坊の状態で、これから弾く人が音を育てていくんだよ。弾く人によってどんどん音が変わっていくんだよ。」って。いい話だし責任も感じる。自分に赤ちゃんができたみたいな感覚。購入してから2回の引越を経験させ、グレはしないかと心配したが、日々進化を遂げ現在では僕好みのブリリアントの効いた素晴らしい音を奏でてくれている。僕の宝物でありパートナー。デビューシングルの「風のわだち」と「あなたとわたし」は「記念だから」とわがままを言ってなんとこのピアノを使った。

CASIO PX-310

野外やピアノのない場所でも持ち運んで演奏する為のピアノとして、88鍵の重鍵盤のデジタルピアノで軽いものを徹底的に調べて調べて。このカテゴリーとしては05年11月現在、世界最軽量というCASIOPX-310というのを手に入れた。デジタルピアノはいわずもがなグランドピアノとは鍵盤のタッチも音色も弾いた感じも全然違い、指に込めた表現したいものを正確に表現してくれない。特に僕はただ弾くだけでなくそういった抑揚や響き、個性ある表現で勝負したいと思ってるピアニストなので本当はお話にならない。でもその一方で、グランドピアノであっても、大きなホール等に置いてある様なグランドでも絶対に最高なピアノかというとそうでもない現実も色々な場所で演奏するにつれよく分かってきた。これはピアニストシンガーの宿命、その日会ったピアノと一晩限りのつきあいと思い諦めがついてきた。それを叶えるには毎回、自分のお気に入りのグランドを持ち運ばねばならない訳で。それはムリな話。このデジピはラジオのゲスト出演やちょっとしたパーティなどに持って行ったりして、結構重宝している。音をもう少しなんとかしてほしいものです。イベント等でよく僕が使用しているYAMAHA DGPピアノというグランドの形をした高価なデジピもあるが、見栄えがいいというだけで鍵盤の感じはただのデジピだ。