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海外渡航記

ヨーロッパ編 ロンドン~リバプール~パリ1

2002年7月、僕はロンドン、リバプール、そしてパリへ行く機会を得た。昨年のフランクフルト、イタリア4都市周遊に続きヨーロッパシリーズPART2である。ちょうど我が国では日韓共催で開催されたワールドカップサッカーが終わったばかり。日本もベスト16になって認知されただろうし、サッカーの母国イギリスで街で会った人とその話でもしたいな。すっかり日本人を虜にしたデビッド・ベッカムのグッズはおみやげに喜ばれるだろう。そしてイギリスは僕の大好きなビートルズの国。ゆかりの場所に行くのが楽しみで仕方がなかった。ビートルズを産んだ街リバプールにもついに足を踏めるし。パリはおやじが若い頃かぶれた国。なんつったって「ムッシュー」の国なんだから。あの名曲「ゴロワーズ」だってフランスの煙草だしな。本場のフレンチ料理もたらふく食べたいな、太るのはこの際仕方がない・・・と胸をふくらませ旅立った。

全日空の直行便でロンドンのヒースロー空港へ。空港からホテルまでは早くも「お! ロンドン」を実感する真赤な2階建バスだった。ホテルに着いたのは午後5時位だったが7月のヨーロッパは異常に日が長く夜9時前までは明るい。初日から観光だ!!
記念すべきロンドン一発目はあの有名なアビーロードへ。ビートルズのアルバムのジャケットになった有名な場所だ。同じ様に横断歩道を裸足になって渡る・・ずっとずっと憧れていた事だ。通りがかりのイギリス人の「またアホのJapがやってるよ」という冷ややかな目に全く臆することなく「おのぼりさん」ぶっかまして参りました。

すぐ横のアビーロードスタジオはビートルズがほとんどすべての曲をレコーディングしたという神聖な場所。入ってみたかったが、ロビーまでで遠慮し、合掌してきた。5分程歩くと、スタジオの近くにと当時ポールマッカートニーが買った家がある。さんざん写真を撮ったが、本当にポールの家なのだろうかといった感じの家だった。このビートルズエリアからなかなか離れたくなくて、壁に世界中の観光客が書いた落書きを読みふけったり、ビデオやら写真やらで2時間以上いたように思う。さて、有名な「Underground」という地下鉄に乗って次に着いたのは「タワーブリッジ」。ブルーのライティングが最高に美しい橋のほとりでロマンティックなディナーをとるが、マヅい・・・。今後のイギリス生活での食への不安を感じた。日の長さをいい事に初日からフル稼働だ。

2日目は昼から買い物。有名な「ハロッズ」デパートへ。なんともゴージャスなアラビア調の装飾がされたエスカレーターホールには、デパートオーナーの御曹司ドディ・アルファイド氏と共に不慮の死を遂げたダイアナ妃の慰霊碑が置いてあった。びっくりしたのはトイレに入るのにお金がかかること。異常な位トイレは綺麗なのだが、ポーターのような人がずっといて、手を洗うと頼んでもいないのに手拭きをくれたりする。なんとも不思議な感じだった。

ピカデリーサーカスではイギリス名物のパブでまっ昼間から黒ビールをジョッキ2杯。ほろ酔いでガイドブックを読んでいると、少し歩いた所にあの神聖な場所(あくまで僕にとってだが)があるという。「サビル・ロー」と呼ばれる小さな舗道。その舗道はテーラーつまり洋服の仕立て屋が建ち並んでいて、背広(せびろ)の語源となった場所だった。神聖なのはそのことではなく、その一角のビルの屋上が今から35年前、解散直前のビートルズが最後のLIVEを行った場所なのだ。その有名な屋上ライブの模様はビデオで何度も何度も見ていたので感慨ひとしお。あいにくビルの中は立入禁止で入れなかったが、写真を撮りまくった。ついでに、ポールマッカートニーの現在の事務所MPLも歩ける位置にあるというので、東京では徒歩5分の場所にも車で行こうとするのに、自分でも飽きれる程のパワーと行動力でしっかり見て参りました。あ~毎日なんてビートルズを堪能できる街なんだろう!! リバプールではもっとすごいんだろうな等と考えながら、その日のディナーは「ノッティングヒル」というジュリアロバーツ主演の映画の題材にもなった街でこれまたイギリス名物FISH&CHIPS。脂たっぷり、量たっぷりの皿を「太るぜ・・まあ仕方ないか」と自分に言い聞かせながらたいらげたのでした。ロンドン2日間を終え、ふと思う事は物価が高い。日本より物価の高い街に初めて来たので、とまどう。それと走っている車がどれも洗車してあり綺麗で、ジャガーやポルシェといった高級車が多くて楽しいことかな。

3日目はロンドン最終日。夜には汽車に乗り込み、リバプールへと発たなければならない。ロンドンにはまだ訪ねなければならないスポットが結構あり、早起きをしてまず、エリザベス女王の住んでいる「バッキンガム宮殿」へ。あの赤い兵隊さんたちの有名なパレード(衛兵交替のパレード)は是非見なければ。朝から並んでいい場所を取る。2時間ほど並んでいたが、驚くのは世界中の人が見物に来ていて色々な言葉が行き来している。僕の隣には韓国、ノルウェー、カタール、アメリカ、中国、イタリアといった国の人たちが。「Where are you from?」「I'm from Japan」程度の会話だったが、みんなワクワクで非常にいい雰囲気だった。当り前だが英語はすごい。世界中の人と話が出来る・・・

いよいよパレードが始まると、「スターウォーズのテーマ」や「未知との遭遇」といったスタンダードな曲も演奏しているのに驚いた。もっとクラシカルの曲しか演奏しないものかと思っていたのでびっくり。百人位の衛兵達の生演奏と行進は僕が思い描いていたよりも遥かに大迫力で、壮観で、感動的なものだった。終了後時間がないので、ランチは歩きながらのサンドイッチ。96mの高さにある時計で有名な英国議会「ビッグベン」やダイアナ王妃の葬式が行われた「ウエストミンスター寺院」などを早足で見物。そうそう忘れてはいけない。イギリスといえばアフタヌーンティー。アガサクリスティーが大好きだったというブラウンズホテルのそれが有名というので入ってみたが、紅茶と、さほどおいしくもないスコーン、わずかなサンドイッチに100ドルも近くもとられ唖然としたが、これも経験経験・・・。ロンドンのお土産にはおやじに頼まれたイギリスの香水「ペンハリゴン」、「フォートナム&メイソン」の紅茶などを買い、自分用にも幸運にもバーゲン中だったお気に入りのブランドで服を数点購入した。

夜、インターシティと呼ばれる汽車に駆け込み乗車。ロンドンを発ち、安らかな睡眠のうちに「リバプール・ライムストリート駅」に到着したのは夜中の12時過ぎ。ホテルに着いたのはAM1時前で、疲れ果てた体に鞭を打ち1日しかないリバプールを効率よく廻るための綿密な計画を立てたあと、眠りについた。

さあ4日目。朝7時に目覚ましをかけたはずが起きたのはなんと9時過ぎ。飛び起きた僕は、ねぐせも治さずに街に出た。まずする事は午後に1便だけ企画されている、ゆかりの地を巡るバスツアー「ビートルズ・マジカル・ミステリー・ツアー」のチケットを取ることだ。それも事前調査の結果、左側の窓側の席でなければ損らしい。繁華街に出てみたが、当たり前だが明らかにロンドンと比べ田舎だ。あまり栄えてない感じ。チケットの売っている場所を聞いて回るが、リバプール訛りがあまりよく聞き取れず、僕が違った解釈をして3箇所ほどを転々とし、やっと数枚だけ残っていた左側の席をゲット。11ポンド。ひとまず安心!! 安心した所で、朝のスターバックスコーヒーを飲みながらリバプールの空気を思い切り吸うと、「ついに来たぞ」と想いにふけった。ここリバプールを本拠とするサッカーチームにはスター選手 マイクオーウェンがいて、街にはポスターが至る所に貼ってあり、チームのグッズショップもよく目に入った。

バスツアーの出発点である「アルバートドック」までバスに乗る。着いた所はあの有名なマージー川が横を流れるリバーサイド。ポールマッカートニーがリバプールを凱旋した際、野外コンサートを行った所だった。すぐ横にある博物館「ビートルズ・ストーリー」に入り、ツアーの出発までの時間を過ごした。この博物館はそうたいした事はなかった。

いよいよバスツアー。バスの中は一席の空席もなく大人気の様だ。世界中から集まってきているとはいえびっくり。バスが出発するとビートルズの「Magical Mystery Tour」が流れ雰囲気を盛り上げる。ジョージの生家、リンゴの生家、曲のタイトルにもなった「ペニーレイン」という路、同じく曲のタイトルになった「ストロベリーフィールズ」などへ。行く先々ではしっかりと解説が入る。勿論英語だが、リバプール訛りがなく良く理解できた。バスから降りず通るだけのスポットもあり、左側窓側席の良さを実感。ポールが少年時代に住んでいた家、当時この家の2Fに夜な夜なジョンレノンがやってきては2人で曲を作っていたとの解説。そこにはポールにそっくりなおじさんがいて、お兄さんか?? と勘違いして興奮したが、どうやら国家公認のポールのそっくりさんでその家に住んでいるという。観光客が来るとサービスで家の前に出てくるという。さすがウィットに富んだイギリスのやる事だ。ジョンの育った家や通っていた学校なども紹介され、最終地点はデビュー前後のビートルズが毎晩演奏していたというライブハウス「キャバーンクラブ」だ。長年の憧れの場所は思い描いていたよりもずっと綺麗で数年前に改装されたようだった。中に入ると洞窟の様な作りで、小さいステージが奥にある。その伝説のステージに僕も上がり、客席を見たまましばらく降りなかった・・・
バスツアーはここで終了。想像以上に満足のいくものだった。

すぐそばのマシューストリートにはたくさんのビートルズグッズの店がある。おもしろいものがあったらビートルズ好き仲間へおみやげを購入のつもりでいたが、見た事のあるものばかりで自分用の記念にTシャツを1枚買うに留まった。いかに日本はビートルズ商品が充実しているかが分かる。日本にはビートルズコレクターが多いという事だろう。
さて、憧れのリバプール、夢の様な時間もあっという間に過ぎ、夜には飛行機でパリへ向かわなければならない。ホテルに戻ってすぐにタクシーで空港へ。やってくれます! 空港の名はなんと「John Lennon Airport」!!

空港をバックにあんなにも沢山の写真を撮ったのは生まれて初めてだろう。
1年ほど前にオノ・ヨーコ立会いのもとオープンした格好いい空港から、僕は最後の訪問地・フランスのパリへと鮮やかな虹に送られながら旅立った。